Geo-Business BLOG

POSデータ×人流データで店舗マーケティングを効率的に!最新活用例3選紹介

スーパー、コンビニ、レストランなどのPOSシステムから収集されるPOSデータは、小売店や飲食店などのあらゆる店舗経営やマーケティングにおいて活用されています。

しかし、POSデータを単独で利用するだけではもったいないものです。人流データとかけ合わせて分析することで、さらに活用の幅が大きく広がり、売上アップに大きな効果が期待できます。

ここでは、POSデータや人流データの概要と、人流データをかけ合わせた場合のメリット、活用例について紹介します。

POSデータとは

POSデータとは、商品をやりとりするときにPOSシステムが取得するデータのことです。多くの場合、レジの機械が端末を兼ねており、データを収集しています。

POSデータには次のような販売データが含まれており、顧客の購買行動を可視化できます。

  • 商品が購入された日時
  • 商品が購入された店舗
  • 購入された個数
  • 購入された商品名、製造社名、JANコードなど
  • 購入された商品の価格(小売店ごとに異なる)

また、次の場合は購入者の性別、年齢層など、顧客に関するデータも入手可能です。これはID-POSデータとも言われます。

  • ポイントカードや会員証がある場合
  • キャッシュレス決済の場合

POSシステムがあれば、全店のデータを集計し、店舗ごと、客の属性ごとなど、さまざまな方法で分析できます。それによって消費者のニーズを知り、売上アップや経営戦略の策定に役立てることができます。

人流データとは

POSデータは、人流データと組み合わせることで、より幅広く活用できます。人流データとは、特定の地域や場所を通過する人々の移動パターンや数、滞在時間などを記録したデータのことです。次のようなデータをもとに、人の流れや動きを可視化・分析できます。

  • いつ・どこから・どこへ人が向かっているのか
  • 人が特定の場所・時間にどれだけ滞在しているのか

分析結果はマーケティングだけでなく、都市計画、交通管理、イベント計画など多岐にわたる分野でも活用されています。

人流データについては、次の記事も参考にしてください。

人流分析で何ができる?活用の場はどんどん広がっている

POSデータと人流データをかけ合わせることでどのようなメリットがあるのか

POSデータで得られる購買情報と人流データとをかけ合わせることで、さらに多角的な分析が可能になり、次のようなメリットが生まれます。

顧客行動を深く分析できる

POSデータを用いて、実際に購入された人気商品や売れ筋の傾向を知ることができるほか、人流データによって、特定の時間帯や曜日に店舗周辺を通過する人々の流れを可視化できます。

これらのデータをかけ合わせることで、来店客の行動パターンと購買パターンの関連性を分析・可視化し、より効果的な在庫管理やプロモーション計画を実現できます。

ターゲットマーケティングの精度が向上する

人流データによる顧客の動向と、POSデータによる購買データから、特定の属性を持つ顧客セグメントの嗜好やニーズを可視化できます。

この情報を活用して、商品に合わせたマーケティングやパーソナライズされたキャンペーン、特別オファーなどの施策を策定できます。

売上予測の精度が向上する

人流データから得られる来店頻度とPOSデータの売上情報を統合することで、より緻密な売上予測ができます。売れ筋商品や売れない商品がわかるだけでなく、数量も予測することが可能です。飲食店であれば来客数の予測ができるため、仕入れ量、仕込み量の目安がわかります。結果として、より正確な在庫調整が可能になり、在庫の無駄を減らすことができます。

売上予測については、次の記事も参考にしてください。

店舗の売上予測の精度を上げるために位置情報データを活用するポイント

「来店予測にはデータ活用が必須!予測精度向上のポイントは?

トレンドをキャッチアップできる

POSデータから季節や流行による売れ筋を可視化できるので、宣伝や販促などマーケティング施策を策定しやすくなります。キャンペーンを打つ時期も検討しやすくなるでしょう。

さらに人流データを利用することで、どの時間帯や曜日に特定の顧客層が来店するかを予測できるため、タイミングに合わせたプロモーションやイベントを計画し、効果を上げることが可能です。

POSデータと人流データをかけ合わせた分析と活用例3選

POSデータと人流データをかけ合わせてどんなことができるのか、活用例を紹介します。

顧客の来店率UP

POSデータに人流データを組み合わせた分析により、ターゲットとなる顧客の行動パターンと購買傾向が明確になります。そのため、店舗としてのマーケティング戦略や販売施策を効果的に打ち出すことができるようになります。

また、データの分析を行うことで、新規顧客の獲得や休眠顧客の再活性化につなげることが可能です。顧客のターゲティング・パーソナライズ化により、広告配信の精度を高めることができるために、集客効果をさらに強化できるのです。

結果的に、自店舗への来店率UPが見込めるようになると言えるでしょう。

在庫管理の最適化

POSデータと人流データをかけ合わせることで、商品の過不足がない在庫管理が可能です。

例えば、POSデータから日時に合わせた販売トレンドを可視化し、人流データから曜日・時間ごとの来店者数を予測します。その際には日時だけでなく、天候、イベントなどの外部要因を合わせて分析することで、需要予測の精度を高められるのです。

それによって、通常日だけでなく近隣のイベント開催日といった特定の日でも、必要な在庫量をより正確に予測し、販売機会の逸失を防ぎながら余剰在庫をなくすことができます。結果として、在庫管理を最適化できるのです。

プロモーション施策の成功

人流データから顧客の来店時間帯、滞在時間、オーダーのパターンなどを顧客の属性ごとに分析し、顧客のペルソナを作成できます。飲食店であれば、ペルソナにPOSデータをかけ合わせて、顧客の属性ごとにオーダーの傾向を分析することが可能です。

このデータをもとに、例えば若いカップル客が多く来店する時間帯を特定して、カップル客にターゲティング・パーソナライズした特別割引や限定メニューを提供するキャンペーンを策定できます。

一連の施策はカップル客の集客・オーダー増に結びつけて売上を増加させるだけでなく、顧客エンゲージメントを向上させられます。

まとめ:POSデータと人流データのかけ合わせで効率的な店舗運営を

POSデータからは、売れ筋商品や売れるタイミング、一緒に買われる商品など、店舗の売上アップに必要なデータが可視化でき、購買行動から顧客分析を行うことができます。

さらに人流データをかけ合わせることで、自社のメイン顧客層を明確に可視化することができ、より緻密なデータ分析からより正確な売上予測につなげることが可能です。

また、人流データをかけ合わせることで、実店舗には不可欠なエリアマーケティングでも効果を上げることができます。来店した顧客が「どのエリアから来ているのか」がわかり、広告やダイレクトメールの効果を把握したり、他店舗や競合店との比較・分析をより緻密に行うことができるからです。

しかし、自社で人流データの収集・分析を行うことは難しいという企業も多いでしょう。人流データの収集・分析には、独自のノウハウが必要になるからです。

そこで、ブログウォッチャーのプロファイルパスポートDMPをおすすめします。許諾を行ったユーザのスマートフォン端末から位置情報データの収集・分析および外部データとの連携を行うほか、可視化ツールを開発・提供します。これによって、自社のニーズに合わせた人流データの収集・分析が可能です。これで、実店舗の店舗運営をよりスムーズに進めることができるでしょう。

Profile Passport DMP | 株式会社ブログウォッチャー