【事例インタビュー】「乗換案内」と「位置情報」で日本中の移動を『もっと便利に!』『活発に!』/ジョルダン株式会社

今回は、ジョルダン株式会社様にインタビューをさせていただきました。

ジョルダン様は、「乗換案内」という多くの人が日常的に利用するサービスを展開されている会社様。

Profile Passport SDKを利用し、位置情報データを活用することで
日本中の移動を「もっと便利に」「活発に」していく取り組みに注目です!

以下、敬称略

▼お話しいただいた方

ジョルダン株式会社

  • 取締役 執行役員 戦略企画部 統括部長 佐藤 博志(写真右)
  • 執行役員 営業本部長 結川 昌憲(写真左)
  • 執行役員 開発本部長 平井 秀和(写真中央)

▼インタビュアー

株式会社ブログウォッチャー

  • プロファイルパスポート事業部 曽根 尚史(前SDKプロダクト担当)
  • プロファイルパスポート事業部 ソリューションセールスグループ 石川 隆寛(担当営業)
  • プロファイルパスポート事業部 おでかけ研究所チーム 谷津 ゆい子(担当営業)
  • プロファイルパスポート事業部 営業企画チーム 丹野 裕鵬(マーケ・企画)

1)サービス概要

サービス紹介

●まずはじめに、サービス概要をお聞かせください

弊社では「乗換案内」というスマートフォンアプリを運営しています。

イメージしていただきやすい「電車」の乗り換えだけでなく
飛行機やバスなど、あらゆる交通手段の経路検索ができます。

世界的に見ても、日本の交通機関はごちゃごちゃしているので(笑)
駅も空港もバス停も、まとめてスムーズに移動ができるようにするサービスを提供しています。

会社のビジョン

●会社のビジョンや方向性を教えてください

今まで、旅行に来て欲しい側(自治体、観光施設、宿泊施設など)は
たくさん情報を集めてwebページを作ったり、アプリを作ったりしていたと思います。

ただ、そういうものってほとんどダウンロードされず、見ることができないのが普通なんです。
いい情報が集まっているのに埋もれてしまっているんです。

我々は「移動」のプラットフォームなので
そういう埋もれてしまっている「いい情報」を日常使いの我々のツールから
適切な人に届けられるように展開したいと思っています。

例えば、GWなどの大型連休の旅行を考えてもらえるとわかりやすいかもしれません。

GWに旅行に行く人はそのタイミングで「GWどこに旅行いこうか」って検索しますよね?
日本の大型連休は年に数回しかないので
皆が同じタイミングで同じような検索をします。

そうすると、露出の多い観光地を中心に
一部の場所や施設に人が集中してしまって
本来魅力のある場所の情報が届けられていない構造になっているんです。

我々のアプリは月間2億回使われているんですが
「移動プラットフォーム」の特徴を活かせば
旅行の情報を見ながら移動情報を調べられたり、カレンダーアプリと連携して日常の中で旅行情報を見たりすることができます。

しかも、ワンクリックで予約から決済までを完結できるので
「調べる→予約する」という過程を、より「簡単に」かつ「日常的に」することができます。

これにより、もっと日本の旅行を活性化して
今まで埋もれていた可能性を解き放っていきたいというビジョンを持っています。

●「乗換案内」って経路検索だけのイメージだったんですが、移動に付随する旅行やグルメなど、全部「乗換案内」上で調べたり、決済までできて楽しめるんですね。驚きました!

●経路検索以外にも染み出していこうと思った「きっかけ」はあったんですか?

きっかけとしては「勿体なさ」があったんですよね。

我々はツールとしてはそれなりに浸透しているサービスだったんですが
ツール以上にはなれないのかな、、、と試行錯誤していたんです。

もっと何かできるんじゃないか、と思っていた時に
地方自治体の方からヒントをいただきました。

「モバイルチケット」というサービスを提供した時に
地方自治体の方から

  • 「ボタン1つで全ての移動チケットを購入できるなんて、非常に便利ですね!」
  • 「モバイルチケットを使えば、もっと色々できることあるんじゃないですか?」

という言葉をいただいたんです。

そのとき、いままでの「移動検索」に閉じている理由もないんじゃないか、
コロナで大変な世の中に対して、何かできることがあるんじゃないか、と思ったんですよね。

観光地は、人を呼ぶために広告にお金を使ってるんですけど
日本には有名なところ以外にも、もっといいところがいっぱいあるということを発見できるんじゃないかと。

先ほどの例で挙げたように
今の「観光地の行き先を検討する方法」は広告宣伝費を出せるもの勝ちになっている側面が大きいと思います。

そうなると、資金力のない、本当にいい観光地は埋もれてしまいます。
そこで、モバイルチケットを絡めながら
普段、広告などでは触れられないような情報も含めて吸い上げて
我々が提供できると面白いと思ったんです。

2)SDKの活用方法/事例

SDKの活用ポイント

●そんな御社の事業に、ブログウォッチャー のSDKはどのように絡んでいるのでしょうか?

ブログウォッチャーさんのSDKをアプリに搭載して取得した位置情報データを
主に注力している「モバイルチケット」の発展に活用させていただいています。

今までも、乗換案内アプリを使ったタイミングでは位置情報を取れていたんですが
ブログウォッチャーさんのSDKを導入することで、アプリを閉じた後の歩いている時でも恒常的に位置情報データが取れるようになったことは、観光分析などの面で非常に有用だと感じています。

モバイルチケットとは?

●ちなみにモバイルチケットとは、どのようなサービスなのでしょうか?

「モバイルチケット」とは
検索した移動経路の電車やバスなどの必要なチケットを、スマホ上で決済して購入できるサービスです。電車の特急券やバスのチケットなど、これまでは各自治体様や鉄道会社様の窓口で購入する必要がありましたが、モバイルチケットであればボタン1つで全て購入ができます。

今では100以上の自治体様や鉄道会社様と提携させて頂いています。
人が多いところだとsuicaが使えたりしますが、地方の観光地だと「現金」がほとんどなんです。
そういった意味で、地方への旅行の利便性を大きく高めるサービスになっていると思います。

例えば
羽田空港から現地の空港に行き、現地で「スマホを見せればリムジンバスに乗れる」というような
路線バスを組み合わせて1日周遊券を実施できるというようなケースも増えてきました。

ユーザー側からしても、ガイドブックを見ながら、ここで切符を買って、ここで乗ってというような動きを取るのは難しいですよね。

なので、経路検索をしてそのままスマホで動ける方が幾分楽だと思うんです。

最近発見したのですが、箱根で地図を表示してそこから経路検索できる機能がありますよね?
箱根の中でどこに行くかを検討するところから使えるのでパワフルだと思いました。

今「モバイルチケット」に注力しているので、旅行についても今後力を入れていく予定です。

日常生活に旅行が入ってくるというのはコロナ前にはなかったので、
コロナが明けた後の日本人の旅行に対して、動きを作れたら面白いと思っています。

●旅行の行き先がレコメンドとかされたら面白いですよね。

まさにそうです。

たとえばアニメ系のイベントや聖地って全国にいっぱいあるんです。
でも、旅行会社のサービスを調べてもほとんど出てこない。

アニメ好きの人には、しっかりアニメに紐づく旅行情報がレコメンドされると面白いですよね。

また、おすすめされたコンテンツをタップすれば
経路までを表示してあげれば、もっと便利になるんじゃないかと思います。

今の情報提供の仕方は、個々人の楽しみを最大化しているのか?
という意識でサービスを作りたいですよね。

主な「位置情報データ活用方法」

●ブログウォッチャーの位置情報データを、具体的にどのように活用していただいてるか教えていただけますでしょうか?

SDKで取得した位置情報データを
モバイルチケットで得られる位置情報データの補強に活用しています。

主には、 紙で取れなかった「どういう人がどこに行ったか」というデータを分析することで、スポット(観光地)や食などに対するこれまで気付けなかった「予想外の示唆」を得るために活用しています。

全国の自治体様を回りながら、「モバイルチケット」でこういうデータを取れたらいいよねという声を集めてるんですけど、その中でも特に「管理画面(ブログウォッチャーの位置情報データを元に分析したダッシュボード)」には非常に価値を感じてもらっています。

チケットの売上とか枚数は、頑張れば紙でも分かりますが
逆にいうと何枚売れたというデータしか分からない。

紙だと絶対に分からないような

  • どこの地域の人がどういう形で来てるんだろう
  • どれくらい周遊してるんだろう

というようなデータも管理画面のヒートマップで見れるので
こういうものは自治体様からも高い評価をもらってます。

たとえば
観光客が、特定の観光地に行くために
「バスをあまり利用しておらず、歩いて長距離を移動している」とわかったとします。
そうすると、じゃあ対策として2次交通のレンタルサイクルを展開しようとか、そういうストーリーが描けるんです。


飲食店の例でも、タクシーで3,000円かかるようなところに行くハードルは高く
駅周辺に一極集中になってしまいやすいです。

ただ、少し離れてるけど景色がいい場所に観光客が行ってるというようなデータがあれば
バスや色々な交通機関と連携して移動手段を作っていくことができます。

結果として、その土地の価値を高めていくというような展開もできるんです。

紙では分からないような「チケットを買った人がどういうところに行った」というデータがあれば
土地開発のためのエビデンス(根拠)にもなるんですよね。

移動情報だけでなく、旅行や旅行にまつわる食やイベント、スポットなど「想定外のデータ」も移動プラットフォームに取り込んでいきたいので、そのために位置情報データが必要で、今後ますます期待をしています。

その他の「位置情報データ活用方法」

●ブログウォッチャーの位置情報データの活用方法で、他にも使い方があれば教えていただけますでしょうか?

一番活用させていただいてるのは「モバイルチケット」ですが
分析用途以外だとバスや電車の「運行情報」で活用してます。

たとえば、通勤で駅に向かっている際に
駅に着く前に、何らかの事故があった時にプッシュ通知として表示するなどです。

全国の全駅のどこかで事故が起きた時に通知する、というわけにはいきません。
なので、これまでは登録した駅でやってたんですが
位置情報データを活用することで、今向かってる近くの駅に限ってプッシュ通知ができるようになりました。

●欲しい時に欲しい情報が得られるというのは、ユーザーとしても嬉しいですよね。

そうなんです。

たとえば、電車に乗ってると近づく全部の駅で通知されちゃったりするので
移動手段を判定するなど、工夫はしてますね。

あとは「混雑マップ」という
時間帯ごとに「今混んでます」ということを表示するのに活用してます。

緊急事態宣言もあったので、そこからすぐに用意させてもらいましたね。

3)SDK導入のきっかけ

●弊社(ブログウォッチャー)のサービスを導入しようと思ったきっかけは何だったんですか?

2017年頃からお話させていただいてます。

4〜5年前は位置情報マーケティングという言葉が流行った頃だったんですよね。

そこで、ジョルダンがオリジン(出発地)とディスティネーション(旅行の目的地)を保有できれば
すごい価値提供ができるんじゃないかと思ったんです。
そのデータを取得するために、SDKを導入させていただきました。

元々、位置情報は「乗換案内」の中で利用していました。

たとえば、「赤坂」と調べたときに、東京の「赤坂」に行きたいのに
福岡の「赤坂」が出てきてしまうとか。
最初はそういうものに対して現在位置を元に一番近い駅を表示するために利用していました。

一方で、「乗換案内」は事前に検索しておくのではなく
「現地でも検索する」ような利用方法が多いです。

なので、どういう風に移動したか、という位置情報を
アプリを使用していない時でも取得できると有効だと思い、SDKの導入について考えはじめたんです。

そこでブログウォッチャーさんにお声がけさせていただいたのが、きっかけです。

4)ブログウォッチャーのSDKを選んだ理由  

●他にも位置情報ベンダーさんがいらっしゃる中で、なぜ弊社(ブログウォッチャー)を選んでいただけたのか教えていただければと思います。

「乗換案内」というサービスは多くの人に使っていただいています。

そのため、たとえば電池消費が激しいとか、システムで問題が起きるとか
そういうことがあると一気に信頼を失ってしまうので慎重に選んでいました。

その中で、ブログウォッチャーさんが一番期待できると思いました。

SDKを入れることでエラーが出てしまうとか、色々な問題がありがちなので
半年くらい検証させていただいて、組み込み方式など検討して、問題ないということで本格的に導入させていただきました。

別の会社さんだと1時間、2時間で(アプリを入れているスマホの)電池が切れてしまうというところもありました。
モバイルチケットは電池が切れてしまうと途端に売れなくなってしまうので
そこはとても重要でした。

●SDKの品質観点で正しく位置情報データが取れてるのか、実際にエンジニアが現地で検証したりしてるので、運用、保守を対応しているエンジニアも喜ぶと思います。

●最後に、今後ブログウォッチャーに期待することがあれば教えてください

観光分析においては「移動手段をいかに精度高く判別するか」が肝になってきます。

どこからどこに人が移動したという情報だけでなく
「どの手段で移動したか」が、正確にわかると、さらに自治体様への価値提供が広がると思います。

今でも一定の分析はしているものの
まだまだ精度には課題があるので、引き続きブログウォッチャーさんのお力をお借りできればと思っています。

●ちょうどブログウォッチャー内でも、データサイエンティスト含め150人くらいを動員して、車と電車の移動実証データ取得を行いました。そこで、80%以上の精度で移動手段判定ができるようにもなってきているので、移動手段の傾向分析についても、ご支援できるかもしれません!

是非今後も、一緒にお取り組みさせてください!

●ありがとうございました。