【最新版】プッシュ通知のデメリットを知ってより効果を上げる使い方を知ろう
スマートフォンアプリによるプッシュ通知を活用したマーケティングは、
多くの業界で浸透しつつあります。
これから導入しようという企業も多いでしょう。
しかし、プッシュ通知にはメリットだけでなくデメリットもあります。
安心してプッシュ通知を導入するためには、
プッシュ通知の課題を理解して、解決策を考える必要があります。
この記事では、プッシュ通知のメリットとデメリット、
そしてプッシュ通知の課題とそれを解決するための手段、
またプッシュ通知の最新情報について解説します。
プッシュ通知とは
プッシュ通知とは、
アプリからユーザーに向かってコミュニケーションをする手段の一つです。
端末にポップアップで通知メッセージを表示したり、
通知センター内にメッセージの記録を残したりします。
プッシュ通知はアプリを起動していなくても配信され、
通知から詳細を見るためにアプリを起動することも可能です。
プッシュ通知はさまざまなところで使われています。
たとえば、メッセージやSNSの着信通知、
ニュースや天気予報の配信はよく利用されているものです。
店舗やグループごとのセール情報やクーポン配布など、
販促手段の一つとしても使われる機会が多いでしょう。
プッシュ通知はユーザーへの告知としてはメールよりも目に付きやすく開封しやすいので、
マーケティングや販売促進としてもより大きな効果を上げられるとされています。
プッシュ通知の用途
プッシュ通知の主な用途です。
用途は企業の工夫により、これからも増えていくでしょう。
- 着信通知
メールやメッセージの着信通知が配信されます。
SNSでコメントされたりフォローされたりしたときも、
設定によって通知が配信されます。
- コンテンツの配信
アプリにより決まった時間にニュースや天気予報が配信されます。
また、ニュース速報や雨雲接近の通知など、速報も随時配信されます。
- 特定の属性を対象にした告知・周知
電子書籍アプリやショッピングアプリでは、過去の購入商品から、
好みに合っていると思われるおすすめ商品やコンテンツの通知を配信します。
ゲームユーザーにはイベント開始の通知を配信します。
- 会員向けのお知らせ
会員登録したアプリの新サービス情報を配信します。
また期間限定の新商品やサービスの告知やセール開始の告知などにも使われます。
- 事務連絡
ネットで予約したクリニックやヘアサロンから、前日に予約の確認が配信されます。
- チャットへの誘導
アプリのプッシュ通知から、チャットでの問い合わせを受け付けることができます。
宅配便の日時変更、ショッピングサイトでの問い合わせなどに使われています。
- 購入後フォロー
ショッピングアプリでは、
商品購入後に注文受付通知、発送通知などが配信されます。
また宅配業者のアプリからは配達中の経過や配達完了の通知などが配信されます。
プッシュ通知のメリットとデメリット
プッシュ通知にはいくつものメリットがありますが、
軽視できないデメリットもあります。
メリット
- 即時性のある通知を送ることができる
ユーザーが通知に気づきやすいので、
リアルタイムな情報を提供できる可能性が高まります。
- メールよりも開封率が高い
メールよりも目立つので気づきやすく、
内容の確認も簡単なので、開封されやすいとされています。
- ユーザーがアプリを起動していなくても通知を送ることができる
アプリを起動していなくても通知を受信できることで、
アプリを起動する機会が増えます。
- ユーザーはワンアクションでアプリを起動し内容を確認できる
通知を一度タップすればアプリを起動し、詳細を見ることができます。
これはメールアプリを起動してメールを開封し、リンクをたどるよりも
ずっと手軽で、ユーザーにとっても使いやすいものです。
- 顧客との結びつきを強くすることができる
タイミングよくユーザーにとって有益な通知を配信することで、
ユーザーとの接触が増えます。
これは顧客のロイヤリティを高め、結びつきを強くする効果があります。
デメリット
- 通知が多いとユーザーに「うるさい、邪魔」と感じられてしまう通知が多すぎると、スマートフォンを何度も見なくてはいけなくなり、ユーザーに手間を掛けさせます。
配信のたびに通知ランプが光ったり、
着信音が鳴ったりするのは嫌がられることも多いものです。
また通知が多すぎて電池が消耗すれば、ユーザーにとって迷惑でしょう。
そのため、多すぎる通知はユーザーに不快感を与えます。
- 通知が多いと埋もれてしまう
必要性の低い情報も含めて何度も通知すると、
重要な通知がそのなかに埋もれて、気づかれにくくなってしまいます。
- 通知の内容や時間帯によっては、効果が得られない
ユーザーが通知を見やすいタイミングに配信しないと、見てもらえません。
古い通知はそのまま消去されることも多いのです。
- ユーザーに不快感を与えるような通知が続くと、通知をオフされる
通知の量が多い、通知のタイミングが悪い、内容に興味が持てないなど、
ユーザーに不快感を与えることが続くと、ユーザーは通知をオフにしてしまいます。
それだけでなく、アプリそのものをアンインストールすることもあります。
プッシュ通知の効果を最大化するためのポイント
上記のようなデメリットから、
プッシュ通知の最大の課題は「ユーザーに不快感を与えないこと」と言えます。
ユーザーに不快感を与えないようにすることで、
通知をオフにされたり、アプリをアンインストールされたりするリスクを減らすことにつながるからです。
そのためには、3つのポイントがあります。
配信頻度の最適化
配信側では、重要な通知は何度も送りたいものです。
しかし通知が多すぎると、
ユーザーは「自分に合わない」「必要な情報でない」などと感じてしまいます。
キャンペーンやセールの告知でも、適度に間隔を開けるよう注意しましょう。
ユーザーのロケーションに応じて配信できる「ジオプッシュ」も注目されています。
プッシュ通知サービスと位置情報を組み合わせたもので、
指定エリアや時間帯に応じて近くにいるユーザーにのみ通知できるので、
邪魔には感じにくいものです。
配信のタイミング(時間・場所)の最適化
プッシュ通知はすぐに開封するユーザーが多いので、配信時間も重要です。
一般的に効果があると言われるのは18時~23時、午前中、昼休みなどですが、
ユーザーのライフスタイルや生活リズムによって変化します。
ユーザーの属性も考慮し、
できる限り見てもらいやすいタイミングで配信しましょう。
リアル店舗なら、
ジオプッシュ通知でユーザーが近くに来たときのみ配信するという方法が使えます。
この方法なら有用な情報と受け取られやすく、不快感を与えにくいでしょう。
配信内容の最適化
配信内容がユーザーのニーズに合わない、またはわかりにくい場合も、うるさく感じられるものです。
配信の文章は簡潔にわかりやすく、
内容は本当に必要な情報だけを通知するようにしましょう。
理想は、タイトルだけで内容がわかるような通知です。
ジオプッシュ通知なら近くのユーザーにのみ通知できるので、
ニーズに合うものを配信しやすくなります。
プッシュ通知の最新情報
ユーザー側の事情も踏まえて、プッシュ通知は少しずつ変化してきています。
iOSの最新情報
iOSでは、iOS16へのアップデートにより、
プッシュ通知について大きな動きがあります。
- 通知センターの表示方法
iOS16では、通知センターの表示方法が従来とは異なります。
一度ロック画面にしてから上にスワイプするようになり、
ホーム画面から直接確認できていた以前よりも一手間増えるようになりました。
- ロック中は最新の通知しか表示されない
ロック中でも通知は見えますが、見えて操作できるのは、直近の通知だけです。
それ以前の通知(未読のもの)を表示するには、ロックを解除して通知センターを開くか、
ロック中でも通知センターにアクセスできるように設定する必要があります。
また、通知はその都度ではなく、
一定時間ごとにまとめて配信されるものもあります。
- Web通知の開始
iOS16では2023年から、Webプッシュ通知が解禁されます。
これは、端末内のSafariブラウザから、
音やバナー表示でプッシュ通知を配信するものです。
Androidではすでに利用されています。
ただし、Webプッシュ通知を利用するには、
一度はユーザーからWebサイトにアクセスしてもらわないといけません。
また、プッシュ通知のデメリットは、Webプッシュ通知でも同じです。
Androidの最新情報
最新のAndroidでは、通知に関する設定にも変化があります。
- 通知の許可が必要になる
現在Androidでは、
アプリをインストールするとユーザーの事前許可なしに自動的にプッシュ通知が送られるようになっており、
通知をOFFにするにはOS画面にて設定を変更しなくてはならないという仕様となっています。
しかしAndroid 13以降では、ユーザーの許可が必要で、
アプリごとに「プッシュ通知を受け取る・受け取らない」を設定されるようになります。
Android13は2023年の半ば以降にリリースの予定です。
- ロック画面に通知を表示しない
プライバシーに配慮し、ロック画面に通知を表示しない、
もしくは「機密性の高い通知」を表示しないという設定ができるようになりました。
- 消去した通知をさかのぼれる
これまでは一度消去した通知は見返しにくくなっていましたが、
Android11以降は、「Androidの通知履歴を有効にする」ことで、
24時間以内の通知をさかのぼることができるようになりました。
まとめ:ユーザーに不快感を抱かれないためには位置情報データとの併用が有効
プッシュ通知の大きな課題は、使いすぎるとユーザーに不快感を抱かせることです。
一度不快感を抱かれると、プッシュ通知をオフにされたり、
アプリごとアンインストールされたりするリスクもあります。
そうなれば、マーケティング上の効果を上げるどころか
顧客を失うことにもなりかねません。
プッシュ通知の効果を上げるためには、
ユーザーを不快にさせないような通知のタイミング・内容・頻度にすることが重要です。
属性や会員登録だけでなく、他のデータと併用するとよいでしょう。
とくに位置情報データと併用すれば、ターゲットを大きく絞り込むことになります。広範囲に均一な通知を配信することがなく、
本当に情報を必要としている相手のみ
ピンポイントに内容の濃い通知を配信することが可能です。
位置情報データを利用するには、
ブログウォッチャーの「プロファイルパスポートSDK」の利用をおすすめします。
スマートフォンアプリで位置情報データを取得し、
プッシュ通知を配信するスマホアプリ開発ツールです。
特定エリアにいる見込み客にプッシュ通知を配信したり、
ビーコンで来店を計測したり、さまざまな用途で活用できます。