今年は巳年ですが、巳年というと、皆さまはどんなイメージを抱かれますでしょうか?金運アップや豊作になる、なんて言われることもありますよね。古来より、蛇はその細長い見た目から長寿のシンボルとして、また脱皮を繰り返す様から成長の象徴として、幸運の前兆とみなされてきました。一方で、水と関連づけて畏れられることも多く、例えば古事記にも「八岐大蛇」なる大蛇が登場しますが、時折暴れて人を困らせる大蛇は、恩恵をもたらすと同時に、時に氾濫による大きな被害を与える、河川の比喩ではないかと言われています。そんなわけで、全国各地に蛇を神様としてお祀りする神社や、蛇を神様の御使いとして崇める神社等が存在するのですが、巳年の2025年、蛇にゆかりの神社には初詣客が増えたのか!?を、位置情報データを使って分析してみました!今回は、「巳年+初詣」で検索してヒットした全国の神社から、社名に蛇が入っている、蛇を神様としている等、蛇を信仰の対象にしていることが明らかな神社を5社ピックアップ。お正月の三ヶ日における訪問者を「初詣の参拝客」と定義して、2024年と2025年で変動があったのかを可視化しています。ということで、まずは北から!※各神社の参拝者数の実数は、神社によって異なっております。2024年度の参拝者数が少ない場合、増加(倍)が大きく出ることがあります。宮城県岩沼市の金蛇水神社御神体が金蛇様とのことで、巳年の参拝客が増えそうな予感がしてたまりません。結果は…▼金蛇水神社の初詣参拝客数比較増えてますね。参拝客の発地も、2024年の19都道府県に対して、2025年は25都道府県に広がっています!特に関西や九州などの、比較的遠方からも参拝客が訪れるようになったことがわかります。▼金蛇水神社の初詣参拝客発地比較東京都品川区の蛇窪神社昔、社殿の横に棲んでいた白蛇を祀ったという白蛇辨財天社なるお社が境内にあるのですが、ここで銭洗いをすると、財運・金運が上がると伝わる神社です。テレビ等でも、初詣の混雑について報道されていたようですが(参考)、データからも、実際に参拝客が去年の倍以上に増えていることが分かりました。▼蛇窪神社の初詣参拝客数比較参拝客の発地も、2024年の13都・道・県に対して、2025年は28都道府県に激増しています!▼蛇窪神社の初詣参拝客発地比較奈良県の大神神社三輪山を御神体とする古式ゆかしい神社ですが、境内には御神体である三輪に鎮まる、大物主大神の化身とされる白蛇が棲むことから名付けられたご神木「巳の神杉」があって、蛇の好物の卵が参拝者によって供えられているとのことで…▼大神神社の初詣参拝客数比較じゃじゃーん!巳年のご利益にあやかりたい方が多かったのでしょうか。参拝者、増えています!発地も、37都道府県から45都道府県に増えて、もはや全国制覇しそうな勢いです。▼大神神社の初詣参拝客発地比較さてさて、どんどん南下してみましょう。山口県岩国市の岩國白蛇神社この地域で300年以上前から神様の使いとして崇められてきた白蛇の、保護と信仰に基づき創建された神社とこのとで、手水舎や釣燈籠等にも、蛇モチーフのみどころ満載なのだそうです。巳年ともなれば、大賑わい間違いなさそうな予感が止まりません!結果は…▼岩國白蛇神社の初詣参拝客数比較参拝客激増!!と言っても過言ではなさそうですね。発地も、13都府県から27都府県に、ニョロニョロっと増えています。▼岩國白蛇神社の初詣参拝客発地比較熊本県南阿蘇村の白蛇神社 阿蘇白水龍神權現境内で見つかった白蛇に由来してつくられた神社で、なんと生きた白蛇様と金蛇様をご神体としている、巳年っぽさあふれる神社なんです。「龍」の文字も入っているので、昨年の辰年も参拝客が多かったのではと思ったのですが。▼阿蘇白水龍神權現の初詣参拝客数比較おおお!激増してますね!発地も、9府・県から14都・県に伸びています!▼白蛇神社 阿蘇白水龍神權現の初詣参拝客発地比較巳年の2025年、蛇にゆかりの神社では、初詣の参拝客が全国的に増えていました。増えているだろうな〜という感覚は誰もが抱きがちですが、こうしてデータで可視化してみることで、増え幅や、より広い地域から参拝客が集まっていることも把握できて、手前味噌ではありますが、非常に興味深い分析になったと思っております。これはほんの一例ですが、データの楽しさに共感していただける一助になれば幸いです!