混雑状況を可視化するとどんなメリットがある?仕組みと利用例を交えて解説

新型コロナウイルスが流行した2020年以降、商業施設やレジャー施設、交通機関などの混雑状況を気にする人が増えています。それまでは「なんとなく混んでいるところは避ける」という人はいても、データにもとづいて行動する人は少なかったでしょう。しかし、コロナ禍となってからは「混雑を避けるのが当然、そのためには混雑状況を知りたい」という需要がより高まりました。顧客向けのサービスとして混雑状況を発信する施設も増えています。

ここでは、混雑状況を可視化する仕組みやそのメリット、混雑状況を可視化して売上や集客効果につなげている利用例を紹介します。

混雑状況を可視化する仕組みとは

混雑状況を可視化する仕組みには、いくつかの種類があります。

  • ビーコン
  • GPS(全地球測位システム)
  • センサー
  • AI(人工知能)カメラ

このうち、位置情報を利用した方法である「ビーコンを使う方法」と「GPSを使う方法」の仕組みを紹介します。

ビーコンを使う方法

ビーコンから送信される電波で、人やモノの位置や速度を検知することが可能です。検知された位置情報を分析し、そのデータを大量に集めて地図上に反映することで、混雑状況を可視化できます。

ビーコンによる検知方法には2種類があります。

  • ビーコン発信機を固定する方法
    固定されている発信機から、移動する人が持っているスマートフォンに電波を飛ばします。
    受信を検知したスマートフォンが、端末の位置情報をサーバーに送信します。
  • ビーコン受信機を固定する方法
    移動する人が持っているスマートフォンから、固定された受信機へ電波を飛ばします。
    電波を検知した受信機がサーバーに信号を送信します。

ビーコンは、消費電力が少ないこと、スマートフォンを持つ人が増えたことなどから、近年よく使われています。詳しくは「ビーコンを使ったマーケティングとは?他の通信機器との違いと活用方法」をご参照ください。

GPSを使う方法

スマートフォンやカーナビゲーションシステムなどの、GPSを利用した位置情報データを地図データにひもづけることで、混雑状況を可視化できます。定期的に位置情報を取得することで、移動経路の判定も可能です。

混雑状況を可視化することのメリット

混雑状況を可視化することにより、次のようなメリットを得られます。

売上向上につながる

飲食店や商業施設、遊園地などには、混んでいると行かない、行きにくいという顧客が一定数存在するものです。来てみたら混雑していた、いつ空くかわからないという状況であれば、顧客はあきらめて帰ってしまうでしょう。これでは販売機会の損失につながります。しかし、現在の混雑状況や混雑予測がわかれば、空いている時間を狙って訪問することが可能です。

また、混雑を回避できれば施設内の待ち時間も減るので、顧客満足度も下がりにくくなります。混雑状況や混雑予測の発信は、集客や売上向上のための施策としても利用できるのです。

機会の損失を防ぐ

飲食店やコンビニエンスストアでは、混雑状況が可視化・予測できれば、それに合わせて仕入れ数や仕入れの種類を変えることができます。混雑していれば、通常よりも多くの量を仕入れる必要があるからです。

それによって、欠品や材料不足を回避し、販売機会の損失を防ぐことができます。

顧客対応コストを削減できる

混雑状況がわからないと、「今混んでいるか」「今日は混みそうか」と顧客から問い合わせがくることがあります。スタッフが毎回問い合わせに対応していると、時間や手間というコスト(業務負荷)がかかってしまいます。

施設側から積極的に混雑状況を発信することで、こうした問い合わせに対応する手間がなくなり、コスト削減につながります。ユーザーにとっても、自分で来店のタイミングを決められるので便利です。

新たな商品やサービスにつながる

混雑状況のデータを蓄積することで、混む曜日や時間帯が判明し、混雑予測ができるようになります。

これを利用すれば、時間がかかるような新商品やサービスは、混む時間帯を避けて導入することが可能です。また、新商品やサービスの導入を利用して混雑を分散したり、新規顧客開拓を行ったりすることもできます。

レイアウト改善につながる

混雑状況を把握することで、施設内の店舗や通路で混雑しやすい場所、人がたまりやすい場所を発見できます。それをもとに、できるだけ混雑しないようにレイアウトを改善することが可能です。

感染症対策につながる

混雑状況を発信すると、自主的に混雑を避けて利用する顧客が増え、自然に混雑状況が改善されることによって、感染症対策につながります。

混雑状況を可視化して効果を上げている利用例

混雑状況を可視化して集客や売上向上に利用している例を施設のタイプ別に紹介します。

レジャー施設

温泉や屋内型遊戯施設などでは、施設全体だけでなく、施設内の各エリアや駐車場など、ポイントごとに混雑状況を発信しています。

店頭や施設内では、デジタルサイネージで現在の混雑状況をリアルタイムに表示することが多いです。施設によっては、公式サイトでも混雑状況や混雑予測を発信しています。

社員食堂

開店中には混雑状況をモニタリングし、入り口に混雑率や待ち時間などを表示するものが多く、特に混みあってきた場合には入場制限することもあります。もっとも混雑するランチタイムの時間帯には、データを基に部門ごとの交代制で食堂を利用したり、1週間の利用上限を設けてひとりあたりの利用頻度そのものを減らしたりするといった対策も可能です。

フィットネスクラブ

フィットネスクラブは、トレーニングマシンやシャワールームなどが共用で、ほかのユーザーとの接触機会が多い施設です。そのため、混雑状況はユーザーにとっても重要な情報になります。

混雑状況の表示方法はレジャー施設と変わらないところが多いですが、混雑状況がわかりやすい施設は、感染対策の徹底とともにセールスポイントになります。

商業施設

商業施設は建物が大きく、人がいろいろな場所に滞留します。そのため、さまざまなところで混雑状況を発信しなければなりません。たとえば、下のような場所です。

  • 駐車場:混雑していない駐車場を表示したり、空きスペースを表示したりして混雑を分散しています。
  • 店頭:現在の混雑状況を入り口に表示します。また混んでいる曜日・日時の予測を掲示することで、来店の分散を促しています。
  • 店舗内:混雑しやすい売り場はなるべく広いスペースを確保し、通路が広くなるようにレイアウトを改善します。また、曜日や時間ごとに顧客の層と商品、混雑状況を分析して売上増加につなげています。
  • レジ:混雑状況に合わせて、レジを開ける数を調節しています。

飲食店

飲食店は、混雑状況をさまざまな方法で経営に生かしています。まず、ほかの店舗と同じように混雑状況を店頭に掲示して、混雑を分散することが可能です。

また、仕入れの無駄が出ないように、混雑予想を仕入れの数を決定するためのデータとしても利用しています。

さらに、空席が多いと予測された時間帯にはタイムサービスをつけるなど、販促施策を用意することもあります。

混雑状況の可視化は顧客サービスのひとつ

新型コロナウイルスが流行して以来、人の集まる施設、特に屋内型の施設では、「3密回避」が顧客アピールのひとつになっています。混雑していると待ち時間も長くなるうえに感染症のリスクが上がり、顧客満足度が低下する可能性があるからです。施設の混雑状況をいろいろなかたちで発信するのは、顧客サービスのひとつといってよいでしょう。

混雑状況を把握するためには、顧客の位置情報データを収集する必要があります。位置情報をベースにして混雑状況を正確に可視化できれば、売上増加・顧客満足度アップにつなげることが可能です。 

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